未だに現役である。
「PORTER TANKER 2WAY BRIEFCASE」。
こいつとの付き合いは、あのTUMIよりも長い。気がつけば20年に迫ろうとしているのではないだろうか。
エクスパンダブル仕様のこのブリーフケースは、とにかく仕事で活躍した。荷物が増えればマチを広げ、少ない日は薄く持つ。資料、パソコン、書類、よく分からない小物まで、長年にわたり何でも受け止めてきた働き者である。
ロゴは消えても、PORTERである
もはやPORTERの柔らかい布製ロゴなど、とっくに擦れてどこかへ旅立ってしまった。
ロゴはない。
だが、PORTERである。
持ち主が分かっていれば、それでいいのである。
ベテラン社員、勤続20年
そして今日も電車に揺られている。20年近く使われながら、今なお普通に通勤している。これはもうバッグというより、ベテラン社員である。
永きにわたり「持ち主の仕事を支える」という職務を、文句ひとつ言わず遂行してきた。雨の日も、満員電車の日も、荷物を限界まで詰め込まれた日も、黙々と働き続けてきたのである。
その勤続年数と功績を考えれば、こいつには年金を受給する資格があるようにさえ感じる。
しかし、本人には引退する気も、年金生活に入る気もないらしい。今日もショルダーベルトを肩に掛けられ、現役社員として出勤している。
持ち主よりも勤労意欲が高い。
恐るべきバッグである。
軽さこそが、強さである
そして、とにかく強い。
このタンカー独特の柔らかな素材が、実に強いのである。TUMIのバリスティックナイロンほどの要塞感はないのかもしれない。だが、こちらには決定的な強みがある。
軽い。
とにかく軽い。
若い頃はバッグの重さなど気にもしていなかったが、いい年になってくると、この軽さが身に染みる。TUMIが「守備力MAXの戦車」だとすれば、タンカーは「軽装で長期戦を生き抜くベテラン兵」である。
補修は、修理ではない。敬意である
内部には、透明なプラスチック素材の間仕切りが使われている。さすがに長年の使用でひび割れてきたため、補修シートでリペアした。
使用したのは、ギアエイド社のアウトドア用補修シートである。
ここには、なぜか投資したくなる。
「セロテープでいいじゃん?」
という意見もあった。
もちろん却下である。
20年近く働いてきたレジェンドバッグに、セロテープを雑に貼るなど言語道断。過酷な環境下でのテントやアウトドア用品の裂けを補修できるレベルのシートを、ふんだんに使用してこそ、この鞄の価値は保たれるのである。
補修費だけ見れば、少々過剰かもしれない。
だが、これは修理ではない。
敬意である。
それでも、まだ使う
細かな傷や擦れは無数にある。新品の頃の美しさは、もう残っていない。それでも、バッグとしての機能はまったく衰えていない。
むしろ今のほうが使いやすいとさえ感じる。
新品の頃は、汚れないように、擦れないように、少し気を使っていた。今では多少ぶつけても気にならない。雨の日も、混雑した電車も、床に置く場面も、ためらいなく使える。
気兼ねなく使えるというのは、長年付き合った道具だけが持つ強みなのだろう。
見た目はくたびれてきた。
ロゴも消えた。
内部には補修シートが貼られている。
それでも今日も普通に使える。
PORTER TANKER 2WAY BRIEFCASE。
こいつはまだまだ現役である。
いや、もしかすると引退するのは、バッグよりも持ち主のほうが先かもしれない。
PORTERいいよね
俺式評価
- 💼 勤続20年の勤労意欲 ★★★★★
- 🏷️ ロゴの生存率 ★☆☆☆☆(とっくに旅立った)
- 🪶 軽さ(対TUMI比) ★★★★★
- 🩹 補修シートの仕事っぷり ★★★★☆
- 🎖️ 年金受給資格 ★★★★★(本人に引退の意思なし)
※本記事は個人の感想・使用記録です。吉田カバン(PORTER)さん、ギアエイド(GearAid)さんとは何の関係もありません。ただのPORTER好きです。補修は自己責任で行っています。商標は各権利者に帰属します。
※イラストはKAZUKINの体験をもとにしたイメージです。実際の店舗や商品とは異なる場合があります。メーカー公式画像ではありません。